コラム
2026-02-20
【相続と内縁の妻】相続権はある?遺留分は?事実婚との違いも解説
「内縁の妻に相続権はありますか?」
「事実婚なら相続できるのでしょうか?」
ご相続や遺言のご相談の中でも、非常に多いテーマのひとつです。
内縁の妻に相続権はある?
結論から申し上げます。
内縁の妻(事実婚の配偶者)には、原則として法定相続権はありません。
民法上、相続権が認められているのは次の方々です。
- 法律上の配偶者
- 子
- 直系尊属(親など)
- 兄弟姉妹
内縁の妻は、法律上の婚姻関係にないため、法定相続人にはなりません。
長年同居していても、
生活を共にしていても、
介護をしていても、
それだけでは相続権は発生しません。
内縁の妻に遺留分はある?
内縁の妻には遺留分もありません。
遺留分が認められるのは、
- 法律上の配偶者
- 子
- 直系尊属
そのため、遺言がなければ財産を受け取ることはできません。
また、遺言があった場合でも、他の相続人の遺留分には配慮が必要です。
内縁と事実婚の違いとは?
ここでよくある誤解があります。
「内縁」と「事実婚」は違うのですか?
実は――
法律上は、ほぼ同じ意味で使われています。
内縁と事実婚の関係
- 内縁 = 法律上の婚姻届を出していない夫婦関係
- 事実婚 = 同じく、婚姻届を出していない夫婦関係
呼び方の違いであり、相続においてはどちらも相続権はありません。
「事実婚だから相続できる」ということはありません。
内縁・事実婚でもできる対策
ただし、備える方法はあります。
① 遺言書を作成する
もっとも確実な方法です。
遺贈という形で財産を残すことができます。
※他に法定相続人がいる場合は遺留分に注意が必要です。
② 生命保険を活用する
保険金受取人に指定すれば、相続とは別に受け取ることができます。
③ 生前贈与や共有名義の検討
不動産や預貯金の管理方法も含め、生前の設計が重要です。
実務で多いトラブル事例
- 法律上の配偶者が別にいる
- 前婚の子がいる
- 親族が内縁関係を認めない
「一緒に暮らしていたから当然守られる」
そう思っていても、法律は感情を基準にしません。
まとめ
長年支え合ってきた関係が、戸籍という形式だけで守られない。
相続の現場で、その現実に直面される方は少なくありません。
だからこそ私は、
「知らなかった」ではなく、
「準備していてよかった」と言っていただける形を大切にしています。
相続は、亡くなってから考えるものではありません。
大切な人を守るために、生きている今、整えておくものです。
内縁・事実婚の関係にある方こそ、
一度、法的な整理をしてみてください。
Graceでは、ご事情を丁寧にお伺いしながら、最適な準備方法をご提案いたします。
静かな安心を、今のうちに整えておきましょう。
