コラム
2026-01-08
②「不動産はあるけど、現金が少ない」ケース
「現金は数十万円しかないので、相続税はかからないと思っていました」
これは、実際のご相談でとてもよく聞く言葉です。
自宅とアパート、でも現金は少しだけ
亡くなった方の財産は、次のような内容でした。
- ご自宅の古い家と土地
- アパート経営をしている収益不動産
- 現金は数十万円程度
「そんなに相続税がかかる状況には見えない」と相続人は感じられていました。
しかし、ここ数年の不動産価格の高騰もあり、詳しく調べてみると、不動産の評価額が想定よりも高く、相続税が発生するケースであることが分かりました。
相続税には「期限」があります
相続税は、
相続が発生したことを知った日から10か月以内に、
申告と納税の両方をしなければなりません。
そして、私にご相談いただいたのは――
申告期限の10日前でした。
相続税申告は、すぐには終わりません
相続税の申告には、想像以上に多くの準備が必要です。
例えば、以下のような資料が必要になります。
- 戸籍謄本一式
- 遺産分割協議書
- 不動産の固定資産評価証明書
- 銀行の残高証明書
- その他、財産を証明する資料
これらを揃えたうえで、税理士による相続税申告が必要になります。
税理士に正式に依頼しても、通常は3〜4か月ほどかかります。
「知らなかった」では、間に合わない
今回のケースでは、次のような点が重なりました。
- 相続税がかかるとは思っていなかった
- 不動産の評価額がここまで上がっているとは知らなかった
- 期限がこんなに厳しいとは知らなかった
- 納税するためのお金が相続財産から賄えない
もし期限を過ぎてしまうと、延滞税や加算税がかかる可能性もあります。
もっと早く相談していただければ…
もし、相続が発生してすぐにご相談いただいていれば、
- 相続税がかかるかどうかの早期判断
- 不動産評価を踏まえた分割の検討
- 納税資金の準備や対策
こうした選択肢を、落ち着いて考える時間がありました。
最後に
相続税は、「現金が多い人だけの話」ではありません。
不動産をお持ちの方ほど、思わぬところで相続税が発生することがあります。
「うちは大丈夫だろう」と思っている今こそ、
一度、確認しておくことが将来の安心につながります。
同じような状況で心当たりのある方は、どうぞ早めにご相談ください。
